本日公表の世田谷区待機児対策がすごすぎる!
本日の区議会福祉常任委員会で、
保育待機児童解消に向けた対応策(案)が
驚く程の規模で報告されました。
風間はこれまで世田谷区の保育の拡充のために
議会で具体的提案を重ねてきましたが、
今回の報告ではかなり反映されていました。
世田谷区は本気です。
今回対策案は・・・
1)保育枠の目標数値の増加
2) 保育室の運営費補助金の増加
3)認証保育所利用者補助対象拡大と補助金額の増加
4)保育士処遇改善で区独自に月1万円給付
5)保育所のICT化、ビデオカメラ設置推進
6)北沢地域と玉川地域の拠点保育園整備
7)その他
詳細と解説を記します。
1)保育枠の目標数値の増加
平成31年度の保育枠目標を1,573人増やし21,584人に!
風間は前の区長の時代に、保育ニーズ見込み数を
低く見積もり保育施設整備を抑制していることを
批判してきましたが、区長が保坂さんになって改善。
今回はよりシビアに保育需要を見込み
さらに目標数値を引き上げました。
この結果、区としてはこれまで以上にリソースを投じ、
保育施設整備に取り組むことになります。
2) 保育室の運営費補助金の増加
0歳児補助単価は88%増の148,880円に!
すでに認可保育園や認証保育所では加算されていた補助単価ですが、
保育室は長らく据え置きで苦しい経営が強いられてきました。
我が家も次男と末娘が保育室でお世話になりましたが、
特に保育の負担の大きな0歳児を多く預かる保育室にとっては
0歳児加算は早急に行うべきだと 先月の議会一般質問でも求めたばかりでした。
1•2歳児でも14%増の89,650円となります。
3) 認証保育所利用者補助対象拡大と補助金額の増加
補助対象者は83%、補助金額は最大4万円に!
補助対象者はこれまで課税対象額が
4,908千円未満(対象者は40%程度)でしたが、
9,500千円まで引き上げるとのことです。
また、生活保護世帯や非課税世帯は補助金を4万円、
2,470千円未満の課税世帯は3万円まで引き上げ
認証保育所利用者の負担軽減を図るとのことです。
4)保育士処遇改善で区独自に月1万円給付
区内対象施設勤務の保育士と看護師に今年10月から給付
世田谷区は来年度2,211人の保育枠増に伴い、
約400人の保育士が新たに必要となります。
保育士処遇の改善については政府がなかなか取り組みませんが、
私たちは先月の区議会代表質問で、区の独自予算で
区内勤務の保育士に給付すべきと提案してきました。
これが即実現するということになります。
5)保育所のICT化、ビデオカメラ設置推進
10月から補助事業を開始
保育施設での保育士業務負担軽減のために
システムやビデオカメラを導入する際に
補助金を支給するとのことです。
6)北沢地域と玉川地域の拠点保育園整備
北沢地域は守山小学校跡地に、玉川地域は総合支所分庁舎跡地に!
すでに世田谷地域と砧地域で計画が進んでいる
大規模な区立拠点保育園整備について、
北沢地域は大原保育園と下北沢保育園を統合し130名規模で、
玉川地域は奥沢西保育園と深沢保育園を統合し200名規模で
進めていくとのことです。
いずれも平成33年目処とのことですが、
移転後の跡地も私立保育園整備の方針とのことです。
7)その他
・定期利用保育の保育料補助と小規模保育等の整備促進
定期利用保育の保育料は月5万円程度にとどめる
とのことで検討に入るそうです。
・小規模保育の賃借料補助の増額
賃料の高い世田谷区で整備が進まない小規模保育については
保育需要が高く、賃料相場の高いエリアでの増額補助を検討するようです。
・低年齢児特化型分園の促進策
待機児童の多い低年齢児に特化した認可保育園分園整備の際に
新たな補助制度を設ける方針とのことです。
・認可保育園の保育料の引き上げ
保育施設整備や認可保育園の運営については、
ニーズも利用者も急増しており、
区の予算も年々急増している状況です。
現在保護者が負担している保育料は
平均すると園児1人あたりに要する金額の
16%程度とのことから、
来年9月以降、引き上げる方針とのことです。
ただし、応能負担の考え方を基本とすることから、
低所得者層の負担については配慮するそうです。
今後、補正予算や法整備など区議会での賛成が
前提となるものも多いのですが、世田谷区の 待機児童解消はこれでも平成31年度以降となります。
現在の都知事選挙では有力候補が揃って
待機児童を解消すると言っていますが、
都有地を区に差し出すとか、
区内で都立都営保育所を運営するなど
即効性ある具体的な取り組みを期待しています。