代表質問 その6 区民目線の危機管理とBCPの進捗について
区民目線の危機管理とBCPの進捗について
【テーマ解説】
区政における危機とは円滑な区政運営や区民の安心安全を脅かす物事を危機と考えると多岐にわたるが、代表的なものとして防災・防犯対策があげられる。
BCPとは本日のテレビ東京のWBC(ワールドビジネスサテライト)でも取り上げられていたが、「業務継続計画」すなわち、企業や自治体が災害時でも業務を継続させるよう予め定めておく計画をさす。
ハザードマップとは自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図に明示したものである。
パンデミックとは感染症や伝染病が世界的に流行することであるが、最近では新型インフルエンザが発生した際に起こるであろうと言われている。
【質問&答弁要旨】
Q1:ゲリラ豪雨や多摩川決壊などの水害対策について区はどのように取組んでいるのか?
A1:洪水時の影響範囲や豪雨時の車両水没の恐れのある箇所を示したハザードマップを
作成し注意喚起を行っており、警報発表時など警察署とも連携しパトロール強化等を
行うこととしている。
Q2:パンデミックの際には区内でどれほどの医師が必要で、現時点でどれほどの協力が
得られる見込みなのか?
A2:ピーク時の1日の診療には41名の医師が必要と想定しており、医師会などの協力のもと
今後さらに医療体制の整備を進めて行いく。
Q3:世田谷区におけるBCPの進捗はどのようになっているのか?
A3:国が策定した業務継続計画策定に関するガイドラインや、東京都策定中の「都政のBCP」の
動向も踏まえつつ、区としての取組みを進めている。
【質問全文】
先日、中央防災会議が荒川の堤防決壊シミュレーションが発表され、最悪のケースとして北区での決壊の際、銀座までもが身長を超える水深になってしまうという報道に驚いた都民は多いことと思います。
また、今夏のゲリラ豪雨による被害は全国各地に及んでおり、鹿沼市では車の水没事故に市が適切な対応ができず、死者がでてしまいました。水害対策に関しては自治体も住民もより一層の危機管理が重要という意識が高まっています。世田谷区には水に関する最大の危機要素として、多摩川が挙げられますが、現在ある洪水ハザードマップは中央防災会議がシミュレートしたもの同様排水施設が稼動しなかった最悪のケースを想定して作成されたのでしょうか?また、車の水没が危ぶまれる箇所は区内では国道や都道が多いと思いますが、道路利用者にどのように注意喚起する仕組みになっているのでしょうか?水害に対する自衛支援と合わせてお聞かせ下さい。
次にパンデミック対策についてですが、我が会派が第1回定例会の代表質問ではじめて取上げたことを、ようやく区も本腰を入れて対応しはじめたと評価していますが、区民患者への対応最前線で活躍してもらうのは医師であり、区内でどれほど多くの医師から協力を得られるかが肝要と考えます。この代表質問ではパンデミックの際、どれほどの医師の協力が必要と算出しているのか?また、現時点でどの程協力が得られる見込みなのかを伺います。
次に災害時でも業務を継続させるための計画いわゆるBCPの進捗状況について伺います。すでに多くの大手企業では策定しているBCPですが、先般ようやく東京都も素案を発表しました。私は総務省、民間企業と連携して昨年よりBCPに取組んできた藤沢市の担当者からその取組みについて伺いましたが、今や自治体業務はICTに依存する割合が増大しており、特に情報システムに関しては、BCPが必須と考えます。これについては専門家も指摘していますが、世田谷区は、情報システムを含めてBCPの進捗はどのようになっているのでしょうか?