世田谷区の新型コロナウィルス対策に対する意見書提出
昨晩、政府から緊急事態宣言が出されました。
世田谷区もこれに応じて区政運営上の
対策を示すことになるかと思いますが、
その前段階で世田谷立憲民主党社民党から
区民の皆さんのご意見ご要望を踏まえた
区への意見書を区長に手渡して来ました。
世田谷区は今月に入ってから、
突然の分散登校発表と撤回、学童保育閉所と
その後の緩和策発表など二転三転が続き、
我々区議団も区民の皆さんから様々なご意見や
区政に対するご批判を頂きました。
会派会議をオンラインで実施
世田谷区民は今や92万人、
その意見は多種多様であり
相反するものもありますので、
世田谷立憲民主党社民党8人の区議で
情報共有と区に対するアクションについて
協議するために緊急会議も行いました。
他の会派も区役所の議員控室に集まり
会議をしていたようですが、我々は
区役所庁舎がクラスターとなる危機感を
抱いているため、オンライン会議としました。
緊急対策相談窓口などでの3密対策、
医療介護保育園など福祉現場における支援策、
学校休校期間中の子どもの学びとDV防止策、
区役所や区議会でのクラスター防止策など、
多岐にわたり協議しました。
保坂区長と面会し意見交換も
文書を渡すパフォーマンスには意味が
ありませんので、8人の会派メンバーを
代表する形で政調会長の羽田区議と
(ソーシャルディスタンスを意識しながら)
2人で区長室に伺いました。
区民の皆さんからの寄せられたご意見や
区民生活に及ぼす懸念点などを
保坂区長に直接伝え、区長からは
この間の経緯や今後の方針等を伺いました。
緊急事態宣言は1ヶ月程度の期間ですが、
事態の収束までは長期戦になる可能性が
かなりあると想定する必要があります。
我々はオンライン会議を定期的に行い、
区民の皆さんのご意見が反映される
区政運営となるよう努めてまいります。
===以下意見書内容===
新型コロナウイルス感染拡大対策についての緊急要望について
新型コロナウイルス感染拡大が終息しない中、区民の生命と健康くらしを守るための区の緊急対策に敬意を表します。日夜ご奮闘されている区職員の皆様の対応に心から感謝申し上げます。
さて、3月20日、文科相は「春休み明けから学校再開が望ましい」とし、専門家会議は「全国一律ではなく、各自治体の判断」とし、その判断を基準にして文科省が指針を示しました。世田谷区は、文科省指針に基づき、始業式、入学式の縮小、「分散登校日」の設置を決めました。その後、区内の感染者数が急増していることから小中学校の始業式・入学式の延期、分散登校日の中止、新BOPの中止が余儀なくされました。突然の設定と変更に児童・生徒と保護者・学校関係者などの間に、困惑と混乱が生じたのも事実です。
そこで今後の区の対応では、区民自らが新型コロナ禍の脅威を理解し、生命と健康を最優先にした対応がとれるよう支援を強めることが必要です。また、「緊急事態宣言」の発令が決定される中、改めて区民のくらしと安心が損なわれないよう区の正確、かつ、アクセスしやすいな情報提供と適切な対策が求められています。以下の点について要望いたします。
【区の対応について】
新型コロナウイルスの感染症とこれまでのウイルスとの違いが指摘されています。症状が出ない人や軽症の人は、感染源となる可能性があります。
また、感染力が強いために、既存疾患のある方は、重症化することがあります。密集・密閉・密接をさけること。マスクは人に感染させないために必要です。
① 各対策の協議・公表のあり方
・コロナウイルスの特徴を踏まえた感染予防対策の周知徹底を求めます。
・各対策や方針策定では、その決定に至る理由や根拠等の説明責任を果たすことを求めます。
・各対策や方針策定の際には、現場関係職員や影響が及ぶ方々の意見を踏まえ公表するよう求めます。
・「自粛要請」や「中止指示」などの違いを明確に伝えることを求めます。
② 学校休業・再開等に伴う対応
・子どもの生命を最優先に考え、学びの保障と合わせた対応を求めます。」
・昼食の準備が困難な家庭への配食サービスの継続と徹底を求めます。
・休校期間中も自宅学習ができるようICTを活用した教育を導入し、教育 格差が生じぬよう機器等環境が整っていない家庭への支援と合わせて早急に取り組むことを求めます。
・児童生徒・学校関係者の感染予防対策の徹底と児童生徒・保護者への
「指針」の公開を求めます。
③ 保育園や学童クラブなど今後の対応
・子どもの生命を最優先に考え、預かる施設がクラスターとならないような措置を求めますが、休園等の際、子どもの保育対応では、医療・福祉・教育系勤務者への配慮を求めます。
・開所施設には、認可外保育を含め、医療・感染防止備品の配備を求めます。
④ 医療・福祉・介護の対応
・現場での感染予防等備品の不足を理解し、優先配備を求めます。
・施設の開所・閉所については、施設事業者への適切な支援を求めます。
・施設の突然の休止命令は避け、準備期間を設けるよう対応を求めます。
⑤ DV・虐待防止対策
・在宅勤務等によって増加傾向のDVや虐待防止に向けたDV相談やせたホッとなどの相談窓口の周知徹底と相談体制の強化を求めます。
・DVや虐待被害者救済のシェルターや子ども保護施設の拡充を求めます。
⑥ 経済的支援の強化
・公共工事については工期延長の際、その増加した経費についての保障を求めます。
・産業振興公社や社会福祉協議会などの窓口対応過密化と応対遅延回避への対応を求めます。
⑦ 区職員への勤務改善
・ 区役所の職場がクラスターとならないよう出退勤調整と職場の環境改善を求めます。
・ 不特定多数の区民への接遇を行う職員へのマスクの配布着用、感染防止策の徹底を求めます。