子どもの心のケアを学ぶ
今日は、ある区の教育委員会にお邪魔して、
子どもの心のケアに関する研修を受けてきました。
世田谷ではないので、教育コーディネーターのライフワークとしての活動です。
昨年から被災地気仙沼の小学校にお伺いし、子ども達のエンパワーとなる
授業を実施してきていますが、今年度も年明けに予定されています。
気仙沼市と関わりの強いこの区の教育委員会と僕が関わるNPOがタイアップし
支援していますので、現場にいく講師と共に心のケアについて学ぶ機会を設けています。
昨年同様、今回も御年83歳のスクールカウンセラー統括のT先生から、
とても為になるお話を伺いました。
教員経験も長く、未だに児童生徒だけでなく、
この区のスクールカウンセラーを指導するT先生のお話は、
単なる心理学的な知識の付与ではありません。
実体験をもって会得された子どもの心のケアの極意を
心理学やカウンセリングスキルと関連づけて説明してくれました。
実際に、臨床心理士の資格を持っている高学歴なカウンセラーが学校現場に派遣されていますが、
基本的に待ちの姿勢であったり、
学校の現状を把握しないままカウンセリングだけを行なう人もいて、
相談に来た児童・生徒がリピートをしないような状況もあるそうです。
被災地でも被災児童の心のケアにたくさんのカウンセラーが派遣されましたが、
学校現場としても困っているという話も聞いたことがあります。
T先生は、自分から入り込んでいき現場の状況をよく把握することが大事と説き、
受容・繰り返し・明確化・支持・質問といった基本スキルから
沈黙・脱線・巻き込まれ・対決法・感情交流など、
ご自身の体験を交えながら具体的に教えて下さいました。
単発で授業を行なう我々にとっては生かせる機会があるかどうかもわかりませんが、
子育てをする親としてもとても重要な学びとなりました。
震災発生から2年半が過ぎ、被災者の心のケアは直後よりも必要だと言われていますので
少しでも被災児童の元気付けができれば良いなと思います。