22年度世田谷区決算に関する意見
今日は区議会第3回定例会最終日でした。
先日まで行われていた決算特別委員会にて
我々は、世田谷区22年度決算に賛成しましたが、
風間は世田谷民主党の意見を壇上で述べました。
その様子は、こちらのページから映像で確認できますが、
内容を以下、記載します。
平成22年度世田谷区各会計決算六件に賛成する立場から意見を申し上げます。
今回の決算審査は保坂区長が始めて出席される状況故、
区長が今後の区政運営をどのように行っていくのか?詳細に伺える機会でもありました。
私達世田谷民主党はこれまでどおり、まずは歳入増・歳出削減の行財政改革を行い、
教育や子育てと福祉サービスを優先し拡充させ、区民が安心できる区政運営が
必要との考えに基づき、質疑や提言を行ってきました。
これまで、区長の顔が見えない、とか、区長の方向性が見えない、といった声がありましたが、
「区長は何がやりたいのか?」といった我々のシンプルな質問に対し、
「福祉・介護・医療について世田谷区は心配ない、福祉文化都市を実現したい。
予算の制約の中でも実現したい。」との答弁がありました。
今回の決算特別委員会では、
この答弁をはじめとして区長からは何に取組んでいくのかが明確になる一方で、
時代の変化に対応しきれない旧態依然とした行政内部の問題課題が
明確になったと感じています。
具体的には、まず深刻な待機児童問題が続く保育サービスについてです。
このままでは来春の待機児童数は減少どころか大幅増となる懸念があることを伝え、
今から半年間で可能な限りの対策をとるべきだと提言すると、
区長からは「現状の他に、様々な手法を使って保育の受入数を増やす」旨の答弁がありました。
また、後日副区長より「早速区長から命を受け、検討に入っている」との答弁があり、
保育分野に関してはこれまでのような後手後手の区政運営でなくなるとの
期待を抱くことができました。
一方で、補充質疑にて具体策を問うと、所管の部長からは
「工夫していくが、量だけでなく質も」であるとか「国の動向を注視しながら」といった
これまでどおりの消極的な答弁が繰り返され、その直後に区長答弁で
「もう一歩踏み出そうじゃないか」とフォローされるようなことがありました。
保育待機児童増加の懸念は半年後に迫っているわけであり、
国の動向を待っている余裕などないはずです。
また、質の確保もあたりまえのことであり、
区長が増やすと言っているわけですから
担当所管はもっと積極的かつ迅速に取組んでいかねばなりません。
具体策の提示を早く行うよう要求します。
さらに、我々が以前よりその必要性を主張してきた、
行政委員の報酬と少額決済の見直し要求については、
区長より前向きな答弁がありました。
行政委員の報酬を日額化に見直していくことについて、
区長はご自身が総務省顧問であった時の報酬が日額であったことを紹介しつつ
「これから考えていきたいテーマのひとつである」との答弁がありました。
また、50万円以下の課長決済による支出に関する見直し要求については、
「50万円以下の少額決済については、ホームページのトップページの話を聞いて
その必要性を感じるのでやれることを早速取組む」との答弁がありました。
一方で、一括購入との比較検証をするためにデータ収集をすべき、との指摘に対して
会計管理者は「その意義を見出していない」といった区長の意向に反する答弁がありました。
このことを指摘すると、多少は前向きに検討していく旨の答弁がでてきましたが、
10年前とはサプライヤーのサービスも購買システムも
明らかに進化していることは明確ですから、取組まない理由を頑なに主張するのではなく、
時代の変化に応じて税金の有効活用に向けた事務改善に取組んでいくよう重ねて要求します。
次に、放射能対策について触れて起きます。
弦巻での高い放射線確認後の対応については、
区長の情報公開の姿勢や迅速な対処が早期収束に繋がったと評価しています。
また、区民の不安を払拭する為にも
予備費を用いて区内全公園を追加調査するなど迅速な対応を評価しています。
一方で、この弦巻の現場を通学路としている子どもたちを迂回させるという判断は、
区として高い放射線を確認してから何日も後であったことは、
教育委員会の対応として不適切であったと言わざるを得ません。
また、それ以上に高い放射線を確認している川場村への移動教室を継続し続け、
今後も中止するつもりがないということも、議会の多くの会派の指摘や要求を拒むものであり、
大変に遺憾であります。
この件に関しては、子どもの健康を最優先に考え、
少なくとも来年度は川場村ではない移動教室に改めるよう要望します。
今回の決算特別委員会では、情報公開・情報開示のあり方も問われました。
保坂区長が始めた車座集会や2週に1回の記者会見も、
区民との広報公聴が促進されていると感じており、我々は評価しています。
しかし、車座集会での議論要旨については、公開に時間を要していたので、
これまで以上に透明かつ迅速な情報公開を求めます。
情報の取扱いという点では、
他の会派に対する虚偽説明・虚偽答弁があったことが明らかになりました。
区役所課長と言う責任ある立場の職員が、区民の代表である議員や議会の場において
虚偽答弁を行うなど区民に対する背信行為であり言語道断です。
これまでにも都合が悪いことについては
虚偽説明があったのではないかと思われても仕方がありません。
再発防止の為にも厳正なる処分を求めます。
また、この発端となったデジタル映像コンテンツ産業誘致支援事業に関しては、
過去の所管説明を振り返れば該当NPOありきの事業であったように感じています。
他会派からの質問で明確になりましたが、
NPOの前身団体の委員に職員幹部が公務として参加していることも問題ですが、
職務として出席した資料を個人の判断で廃棄しているという事実は看過できません。
情報隠蔽とも取れることであり、
調査委員会ではこのようなことを含めた全容を明らかにされるよう求めます。
我々はこのような様々な行政内部の問題をリスクマネジメントする必要があると考え、
民間企業のように組織を横串でチェックしていくコンプライアンス室などの設置が
必要ではないかと提言もしました。区長からは
「区民の税金を扱っている役所はより厳格かつ説明が常にできる体制が必要である」
との答弁がありましたので、早急に体制整備していくことを求めまして、会派の意見と致します。
以上です。
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